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多角経営

弊社は小さい会社ですが多角経営を目指しています。私が若い頃は「本業を大切にして経営をするのが一番。変な副業をやると会社経営が成り立たなくなる。」という話しを何度も聞きました。その時は「そうなのかもしれないな」と思っていましたが、今ではそういう考えは全く否定的に捉えます。
一つの事業ができるのは以前は10年といわれていましたが、今はせいぜい5年ではないでしょうか。早ければ3年で賞味期限が来てしまいます。良さそうな事業にはすぐに競合会社が参入してきますし、それぞれが速いスピードで成長するので、なかなか売上や利益が上げられません。
会社を安定させるためには、複数の事業に取り組み、いい事業もあれば、あまりよくない事業もあり、成長段階の事業もあれば、衰退段階の事業もある、というのが会社にあった方がいいと思います。
事業を複数やることでの最大のメリットは、相乗効果が得られる、ということです。事業がたくさんあるということは、お客様の種類も増えてきます。個人のお客様もいれば法人のお客様もいます。法人でもいろいろな業種のお客様と取引することで、今までには見えなかった物の見え方もします。新しい世の中のニーズも見えてきます。
すべての人が手にする新聞は同じですが、その情報の受け取り方が複眼で見られるようになりますし、得られる情報の質も違ってきます。
簡単に「あっちがいいからあっちに、こっちは悪いからもう止める」という単純な図式ではなく、「あっちの事業を始めるためには、今まで経験してきたこれとこれを組み合わせて、新しくこういうことを組み合わせることでこの関係のお客様から指示されそうだ」と考えると事業の幅が広がります。
新しいことに挑戦し続けることで、どこが引き際も少しずつわかってきますし、お客様の動向も見えてきます。
たくさんやることがいいとは思っていませんが、経営基盤を盤石にするためには、規模の大小にかかわらず多角経営は必要だと感じています。