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激流のごとく

経済ニュースを読んでいると、私の捉え方のせいかもしれませんが、経営的に厳しくなった企業の記事が多いように感じます。
今まで好調だった企業がここ数年の経済環境の変化から非情に厳しい決算になった話しや、減収減益の企業、複数年の赤字の話しなど、枚挙に暇がありません。詳しく記事を読んでいくと、お客様のニーズが急に変わったり、今までの成功パターンが通じなくなったり、他の業界から攻め込まれたりと、いろいろな状況が見えてきます。規模が大きくなればなるほど、簡単には舵を切ることができないですし、小手先の改革だけでは結果にはつながりません。端から見ているだけでも改革は非常に難しそうに見えます。
この激変は、激流の川のごとく激しい勢いで、下へ下へと水を押し流します。流れ落ちた水は海へ行き水蒸気となり、雨となり上流に戻ってきますが、経済の激流は一度下り始めたら、もう戻ってくることはありません。スマホが当たり前の時代になって、将来的に家の固定電話が増えないように、一度固まった卵が二度と生卵のような流動性を持たないように、不可逆反応として一方通行です。
成功の方程式も短い時間で成り立たなくなっている時代です。この経済の短時間での激変を見ていると、変化することでしか生き残れない、そのことを強く感じています。