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社長ブログ

電気のこと エネルギーのこと 脱炭素のこと

私の知り合いのとても優秀な経営者が、福島の原発後に「電気なんて、空気のような存在であって当たり前、だと思っていた。無くて困る、なんて事態が起きるなんて思ってもみなかった」と言われました。事故後には関東地方では「計画停電」が実施されて、非常に苦労したと伺っています。

その福島の原発事故からもうすぐ10年を迎えます。大きな事故で、さまざまな影響がありました。事故以前から「事故が起きたら人間の手に負えないことによる」と言われていましたが、私は聞かないフリをして生きていました。逆に「原発は何重にも安全装置が働くので、絶対に安全」という耳障りのいい言葉を信じていました。でも、あの事故を見て、「絶対的な安全はない」ということを実感したのと同時に、原子力に関してまだまだ人間は無力であることを思い知らさせれました。

また、それと同時に放射性物質の怖さも感じました。いつ、どのように人体に影響が出るのかわからない状況で、身近に放射性物質がある状況での生活は、多くの人が身の危険を感じて暮らしていたと思います。

福島の原発事故後、私は個人的には原子力発電の利用には反対です。こうしたことを表明するのは初めてのことです。ただ、大きな声で言えないのは、代替案が思い付かないからです。資源が少ない日本にあって、自然エネルギーの活用や再生可能エネルギーの活用は積極的に行うべきですが、それだけでは電気もエネルギーも足りません。少ない燃料で多くの電気を生み出す高効率の火力発電も運用しているそうですが、それでは「脱炭素」から逆行していきます。

エネルギーの使用効率のいい電化製品もたくさんありますが、電気の使用量全体が減ったわけではありません。そのために日本では電気を安定的に安価に電気を生み出すために原子力発電を推進することになっています。

本当にこれでいいのでしょうか?原子力発電は本当に安価なのでしょうか?あの事故を考えると絶対に「安価」とは言えません。また、「絶対に安全」とも言えません。

私は電気を作ることと同時に、電気やエネルギーをもっと使わない生活にシフトしていく必要がある、と考えています。そのためには使い捨ての商品を作ったり、無駄な製品を作ることも止める必要があります。「そんなことをしたら経済がしぼんでしまう」と言われそうですが、今後の電気やエネルギー、脱炭素社会のことを考えると本格的にそういう議論も必要になると思うのですが、今はコロナ禍でまったくそういうことに目が向けられていません。

私の頭ではどんな社会を目指していけばいいのか、なかなか答えを導き出すことができませんが、その中で考えることとして、そろそろ大量製造、大量消費は終わる必要があると考えます。
持続可能な社会にしていくためには、そういう厳しい選択も必要になってくると思います。今からでもしっかり議論をしていくべきだと感じています。