いつの時代も、時代は変化しています。
当社は創業以来、73年営業をしてきました。 その中で、大きな波が何度も来ました。
活版印刷と言われる活字を使った印刷から オフセット印刷と呼ばれる、今もっとも一般的な印刷方式に 変わったのが、昭和40年、今から41年前のことです。
当時のことは私はわかりませんが、 推測してみると、この時の印刷方式の変化は 単に機械が変わっただけでなく、 版の作り方から印刷の仕方まで まるっきり変わってしまいました。
今でもそうなのですが、水と油の反発を利用したオフセット印刷は 今までの印刷の概念とは全く違うだけでなく、 水と油のバランスを取ることが非常に大変だったと思います。
その後、私が丁度帰ってきた平成4年頃からは DTP(ディスク・トップ・パブリッシングの略:コンピュータによる編集) の波が押し寄せてきました。
私は学生時代からコンピュータを使っていたので コンピュータはそれなりに使えましたが、 まだまだそんなに一般的な時代ではありませんでしたので 当時は社内では誰一人キーボードもマウスも使えないところから DTPがスタートしました。
そして、それと前後して企画やデザイン、コピー作成、撮影と言った 制作全般に取り組み始めました。
当時は印刷と言ってもカラー印刷が少なかったですし 会社としてはチラシなどの他に、伝票や封筒と言った事務印刷物が 中心でしたが、いろいろな人の協力や社内スタッフの成長もあり コンペなどでも落札できる実力が付いてきました。
今の時代から見れば、すべて当たり前の技術ばかりですが 当時は本当に四苦八苦しながら、技術を習得したり 新しいことにチャレンジしたりしながら、今を迎えることができました。 どんな業種でもそうだと思うのですが、 古くからある企業はすべて新しい技術ややり方を取り入れてきたからこそ 今があるのだと思います。
今コンピュータの技術が発達し、印刷することやデザインすることが 特別な技術ではなくなりつつあります。 特殊な技術や技能、機械などがなければできないことも まだまだたくさんありますが、 それでも、以前と比べれば大きく時代が変化してきています。
その中で、当社も時代に求められる会社になるために いろいろなチャレンジをしています。 同時にいくつもの事に挑戦しているので 私自身もとても大変な思いもしていますし、 社員もいろいろと変わる事に対して苦労しています。 今やらなければ、本当に「時代の波」に飲み込まれてしまいそうです。
数年後、「あのときの苦労があったから、今があるんだ!」と 社員と一緒に思える日が来ることを信じて、今を頑張るだけです。