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安売りの限界

大手の旅行会社が経営破綻しました。ニュースで知る限りですが放漫経営と粉飾決済をしていたのでは、早かれ遅かれ破綻したでしょうが、もう一つ忘れてはならないのは、安売り競争の悪循環です。
安く売ること自体は悪くないのかもしれませんが、今はネットですぐに最安値を見つけられる時代です。「ちょっとでも安くないと売れない」と思ってしまうと、採算を度外視して「他よりも安く」と値決めしてしまいがちになります。
かく言う私も価格競争で大変な思いをしました。役所の競争入札では、「他社よりも安く!」と思い思い切って安くして受注をしたこともあります。しかし、こんなことは長くは続きません。結果的に財務状態が厳しくなりました。このままいっても社員を幸せにすることはできないと思いと、安売りと決別しようと思っても、最低限の売上を確保しないと経営が成り立たないという状況から抜け出すためにはかなりの時間を要しました。まだ完全に抜け切れたわけでありませんが、少しずつ改善しつつあります。
安売りすることで一瞬「一強」にはなれますが、すぐに他が追いついてきて追い越されます。その消耗戦を勝ち抜いて「真の一強」になれるのなら別かもしれませんが、単なる安売りは本当に危険です。
今後人手不足により人件費高騰がささやかれています。自分への戒めとして感じました。